最後の直し

「論文の直しを今日こそ終わらせるぞ!」と気合を入れて昼には学校に行って、先生から論文を受け取る。
たいした量の直しではない。
余裕で終わるかなと思っていました。




論文を受け取った後、昼ごはんを食べる。
食べ終わった頃、先輩がくる。
「会社の説明会があるんだけど、人手が足りないからサクラで出てちょうだい。」
ちょうどこれから直しに取り掛かろうかと思った矢先にだ。
裏に教授がからんでいるので、俺に拒否権はない。


40分ほど、まったく興味がない会社の説明を聞く。
もちろん服装はスーツではない。
場違いな雰囲気である。
周りを見ると見慣れた顔がちらほら。
半分くらいはサクラの人だった。
スーツを着たこれから就活をするであろう学生もいたが、やる気があるんだかないんだか分からなかった。
(せめて、会社がどういうことをしているかぐらいは調べてから来て欲しかった)
そんな訳で、グダグダになりながら人事の人の説明は終了。
学生のやる気のなさっぷりに、人事の人がちょっとかわいそうだった。
部長も来てるから話を聞かないか?という話だったが、サクラの身分でもあるし、いろいろ訊かれたらまずいので撤退した。
(後から聞いた話では、学生側は一人だけということでした。)


その後、一時間ぐらい作業をし、ついに完成。
提出用のCD-Rにも書き込みをして、論文もファインダに閉じた。
CD-Rの表面にタイトルを書き込めば、後は出すだけだと思ったら、またも割り込みが。


お世話になった教授が今年で退官されるので、そのための贈呈品を手配することになっていた。
誰も動いていなかったので、これはまずいぞという流れ。
学校に来てる人も少なくて、日にちも少なかったので、教授への記念品を探す旅に出る。
すぐ終わるかなと思って、気楽に出かけたんですが。



東京インテリアにて、よさそうなものを探す。
時計があってまずは、それを候補にする。
もっといいものはないか、岩手っぽいものは…と考える。


岩手っぽいものということで南部鉄器を送るのがいいのでは?
というアイディアで、また遠くまで出かける。
お店の人にも相談にのってもらって、なんとかよさそうなものを選んだ。


学校に着いた時にはあたりが暗くなっていた。
普段なら、先生はまだいる時間だと思っていましたが、その日に限って、早く帰ってしまったようで…。
結局、論文の差し替えができませんでした(T_T)
もう本当に先生に出すだけなんだ。
10秒あればできる。


ぎりぎりに出すことになりそうです。